神の樹「Redwood」に出会う旅
第3回 (2006年2月25日発行 かわらばん第251号 掲載)

2005年11月29日(火)、今日はいよいよ研修のメインである「Redwood」の森を走る道「アベニューオブザジャイアントウェイ」に向かいます。
北カリフォルニアは太平洋からの湿った風が霧を運んで来ると聞いていましたが、この日、想像していた通りの霧雨の朝を迎え、期待感高まる中の出発となりました。バスは30分程で「アベニューオブザジャイアントウェイ」に入り、徐々に森が深くなっていきます。この道は”レッドウッドハイウェイ”と呼ばれる「ルート101」と平行に走る道路でフンボルトRedwood州立公園の中を突き抜けた33マイル(約53キロメートル)の道です。車中から初めて見るRedwood。道を進むにつれて巨大な姿が道路の両側に見えてきます。大きなものが見える度にバスをスローダウンさせてもらいましたが、100メートルを超える樹々は想像を遥かに超えた高さで垂直に空を射すように伸びる姿には「神の樹」と呼ばれる由縁を感じました。

路肩にバスを止めてもらい、Redwoodの森の中に踏み込み、その空気を吸い込むと「ようやく森に来たんだ」という実感と胸が沸き立つような想いが込み上げてきました。なんとも言葉にできず見上げるばかり・・・。私が学生時代を過ごした飛騨高山も美しい森に囲まれた地でしたが、太く高くどこまでも続くRedwoodの森に、自分がすうーっと小さくなってしまったような不思議な感覚です。それは今まで出会ったことのない森の雰囲気でした。樹木一本一本が空を突き抜けるかと思う程にまっすぐ伸び、褐色の幹の質感、そしてその樹々に刻まれた果てしない時間の重さに圧倒されました。
道をもう少し進んだところでバスを止める駐車場があり、そこからRedwoodの森を奥まで歩いてみました。静寂の中で静かにゆっくりと時を重ね、誰に自慢するわけでもなく、自身の生命力でその歴史を受け継いできたRedwoodの強い生命力を実際に目にし、そして空気に触れ、森のエネルギーが直接体に伝わってきました。

Redwoodは非常に珍しい繁殖形態をしており、種だけではなく倒れてしまった木や切り株、雷に打たれたり山火事にあっても、幹にできた「コブ」から芽が出て若木となり、次の世代へと再生していくのですが、それがまさに目の前に、その再生の痕跡を残して育つ姿がありました。そして倒れた先がどこまで続いているかわからないような大木や、二本の木が上で繋がり一本の木になっているもの、目の前に映る全てに驚きながら森を散策しました。
デッキやフェンスなどをつくる材料として形を変えても発揮される優れた耐久性、外壁材や室内壁材としての形を変えたときの深みのある美しさの永続性の源を、この森で感じる事ができました。
そしてこの後はアベニューオブザジャイアントウェイを抜け、ハイウェイ101に戻り、次の訪問予定地であるRedwoodの製材工場「PALCO社」のあるスコティアに向かい北上します。
【神の樹「Redwood」に出会う旅 第3回 (2006年2月25日発行 かわらばん第251号 掲載)】
”神の樹「Redwood」に出会う旅”は、2005年12月発行のかわらばん第249号から5回にわたって連載された、アメリカ研修の報告記です。