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HOUSE & GARDEN

建築家・デザイナーと家具


コルビュジェの家具が一気に発表されたのは1929年のこと。『機械時代にふさわしい家具』をテーマにLCシリーズは始まった。デザイン思想は家具としての家具ではなく、それに代わる住居用の設備の形成。21世紀にも生き続けるデザインは金属と革を使った極めて合理性が高い素材選択と、完璧とも言えるそのシルエット。住む人を、「ル・コルビュジェに住んでいる」と言わしめるその存在感は、究極的に自己満足を満たしてくれる

グッチのトム・フォードのパリのアパルトマンには、2階のブルーチェアにバルセロナテーブルなどミースの家具がたくさんあります。おまけに彼の好きな建築は、ファーンズワース邸にシーグラム・ビルだとか。そう、ミースの鋼管家具の持つ曲線の美しさに、大理石をふんだんに使った住宅、ブロンズ製のガラスの塔。建築関係者のみならず、ファッションピープルまでも彼に夢中になってしまうのです。バウハウスはプロレタリアな雰囲気だけどミースは違う。この贅をつくしたスタイリッシュなデザインにみんな、やられてしまうのです。

チャールズとレイ。イームズと言って指すのはこの仲睦まじい夫婦と彼らが生み出した数々の作品のこと。二人の出会いはクランブルック美術アカデミー。建築の大家エリエル・サーリネンが学長を務めるこのアカデミーは建築家を志し、当時すでに設計事務所を開いていたチャールズにとって刺激に満ちた毎日だったに違いない。1938年からエリエルに招かれてクランブルックに来て以来、建築についての考え方やアプローチの方法論、そしてここで築いた人脈はその後のチャールズの人生を大きく変えていく。
ミッドセンチュリー期にデザインの中心となったイームズの始まりである。

サーリネンの作品の約半分を占める比較的地味な建築、例えば幾つかの大学の教室棟・学生寮、教会等は、その作風に北欧的なヴァナキュラー性を看取することが出来る。フィンランド生まれのサーリネンの天性がそのヴァナキュラーに根差すものであるとすれば、やはりフォルマリスト・サーリネンは資本主義大国アメリカの落とし子であると言わざるを得ないであろう。

ミッドセンチュリーを直訳すれば”世紀の真ん中”となる。1950年代を中心に1940年から1960年をさす。現代デザインの礎となった時代である。
このクリエイター台頭の時代の中心人物の1人がダイアモンド・チェアを生み出したハリー・ベルトイアである。彫刻の造形美を持つ作品は独特のフォルムと存在感を持つ。


靴職人の息子として生まれた彼は14歳より木工職人の修行を積み、17歳でマイスターの資格を取得。1949年に発表した「ラウンドチェア」はシンプルな構造を見せつつも温かい木の手触りを感じさせ、”世界で最も美しい椅子”と評されて、一躍世界的名声を獲得する。「椅子はそこに人が座った時、始めて完成する」と語る彼は、自らの作品を芸術工芸品であるとし、曲線に降れ、座り、使い続けることを強く勧めている。生涯に渡って木を使った椅子作りに情熱を傾け、彼によってデザインされた椅子は500脚を超えている。