住宅
2021/07/19

レンジフードは"同時給排”型を採用しています

このブログを書いた人
野口雅範(住宅ライフスタイル事業部)

こんにちは住宅ライフスタイル事業部の野口です。

同時給排レンジフードとは言葉の通り排気する時に、同時に給気を行うことができるタイプのレンジフードです。

通常のレンジフードでは排気のみ行います。
ほとんど意識しませんが空気が排気される分、同等の給気量が必要となります。

 

気密性が高い住宅ですと外部からの給気が得られないため、給気量が足りず、
吸い込み不良が起きたり、異音が発生したりします。

 

さらにドアの開閉に支障が出たり、ポスト口から風切り音がしたりと不具合が生ずる場合もあります。

同時給排型レンジフードの場合、排気と同時に給気口が開くため、給気量をまかなう事ができるわけです。

 

こんなイメージです。(PanasonicキッチンHPより)

ただし、ここで一つ大きな注意点があります。

上図には「排気による自然給気」とありますね。
つまり外気が直接入ってくるわけです。

 

何が問題かというと『結露』です。
夏であれば冷房で冷えた部屋に高温多湿の空気が直接入ってきますし、
冬であれば暖房で暖まった部屋に冷気が入ってきます。

 

何も対策をしなければ天井裏に設置されたダクト内部で徐々に結露が発生してしまいます。
もちろんこうならないために対策をします。

 

この青いダクトが断熱材を巻いたダクトになります。
断熱ダクトを使用することにより入ってくる外気温の影響を抑えることが出来ます。

 

排気の方がシルバーのダクトです。
こちらは水蒸気や油分が通るためシンプルな作りです。

 

外壁貫通部分もきっちりと発砲ウレタンで処理して隙間風や温度差による壁体内結露を防止します。

 

同時給排のダクトが並ぶとこんな感じです。

 

商品として良いものであっても、だた付ければ良いものではありません。
使い方や施工方法を深く理解した上でお薦めしていますので安心してお使い頂けます。


ちなみに、一部デザインフード等では同時給排型の用意がないものもあります。
その時は電動型の給気シャッターを設ける事によって同じ効果を得られます。

また、マンション等でダクト工事を追加出来ない場合もあります。
リノベーションご希望の場合は現地調査の上、ご相談致します。

このブログを書いた人
野口雅範(住宅ライフスタイル事業部)

一級建築士。

主に現場の施工管理をしています。

300棟以上の工事に関わってきました。構造や断熱気密に関することから電気・水道に関することなど何でもお任せください。知識だけではない経験からのアドバイスを心掛けています。

クルマ大好き愛車はホンダS2000。3人の子どもと遊ぶのが一番の癒しです。